幸せな夢から目覚めた朝(吸血鬼シリーズ14)
「おはよう。ランガくん。朝だよ。着替えないとね」
ベッドからランガの上半身をゆっくりと抱き起こしながら背もたれクッションを置いた。横に傾いだ首を支えクッションに寄り掛からせる。体勢が安定していることを確認しスリーパーのボタンを外していった。
「さて……顔とからだをさっぱりさせよう」
温かい濡れタオルでランガの白い肌をていねいに拭いていく。
「新しいシャツを取り寄せたんだ。今日はこれを着ようか。ほら、繊細な刺繍があしらわれているだろう。ランガくんにぴったりだと一目惚れしてしまってね。君も気に入ってくれると嬉しいな」
手を動かしながら一方的に話しかける。目を閉じたままのランガから返事がもらえるなんて期待していない。自分の声すら彼の耳に届いていないのだから。
「うん。僕の見立てどおりだ。とてもよく似合うよ。ほんとうにランガくんは何を着てもラブリーだね」
もう何日目——いや何十日目だろうか。
こうして朝には寝巻きを脱がせ顔やからだを拭き、その日の衣装を決め着替えさせる。衣装はランガの魅力が引き立つものを吟味し取り寄せていた。毎日、様々な服やアクセサリーで着飾らせ「可愛い」「とても綺麗だね」「クール」「かっこいいよ」「ラブリー」「僕のイヴは世界一美しい」と褒めそやす。
日中は執務室に置いたソファーに座らせ、自分は必要な仕事を淡々と片づ
けていった。ランガの様子を常にうかがいながら。
仕事以外の自由になる時間は、ランガを膝に抱きリラックスを心がけ一緒に音楽を聴く。あるいは天気が良ければ庭に出て、咲く花々とランガを同時に愛でることもあった。
夜になれば、バスタブに香りの良い入浴剤を入れ、ふたりでゆったりと浸かる。タオルでからだ中の水分を拭き取りドライヤーで髪を乾かす。
ふたりとも寝巻きに着替え同じベッドでランガに精気を分け与えながら一日が終わるのだ。
そして、またいつもの朝を迎え……
こんな日々を今後どれほどの時間繰り返すことになるのか。構わないさ。自分は何年でも何百年でも続けていくだろう。途中投げ出してしまうことだけは、あり得ないのだ。
それにしても、はたから見れば、まるで人形遊びだ。ああ、笑いたければ笑えばいい。
「そろそろ休もうか」
その日の夜も同じベッドで目を閉じたままのランガに寄り添い、水色の髪を指でそっと梳きながら話しかけていた。
「そっちの世界は楽しいかい? たくさん滑っているのかな」
小さく笑んでいるように見える桜色の唇は、彼の見ている夢が楽しく幸せなものであることを愛之介に伝えてくる。
この子はもうここ——自分のところに戻ってこないのかもしれない。ランガの青い瞳が自分を映すことは二度とないのだろうか。そんな不吉な予感が胸を掠めるたび、慌てて否定した。そんなはずはない。ランガは必ず帰ってくると。それでもどうにも気持ちが晴れない夜もある。
愛之介はランガの唇にそっとキスをした。
ランガは、今もこうして自分の腕の中にいてキスできるではないか。いつでも抱きしめられる。ランガに触れられるのは自分だけ。
ランガは自分だけのイヴなのだ。
たとえ目を覚まさなくても、いつかふたりの肉体が朽ちるまで、こんなふうに愛を注いでいけばいいのだと己に強く言い聞かせた。
ランガを自分の眷属として、こちら側に引き入れてからずっと順風満帆だった。当時は、そのまま何ごともなく長い年月をランガと共有していくことができるのだと疑いもしなかった。
ランガが吸血鬼へと変異していく肉体に馴染み落ち着くまでの数年間、長時間の外出は避けていた。愛抱夢が所用で外出する際、ランガは必然的に屋敷で留守番をすることになる。
退屈しのぎに教えたスケートボードにランガは夢中になってくれた。外出しなくとも楽しめるよう庭にさまざまなセクションを設置して、いつでもランガが遊べるようにした。
今やちょっとしたスケートパーク並みに充実していると自負している。ランガは驚くほどのスピードで上達していったのだが、それは、もともとスノーボードと親しんでいたという土台があったからなのだろう。
そして六年ほどかかったが、ランガは吸血鬼へと変異した己の肉体にすっかり馴染んでくれた。六年など吸血鬼からしてみればごく短い時間だ。順応性の高い子であったことにほっと胸を撫で下ろした。
そんなタイミングで「約束したよね。そろそろ一緒に世界を見て歩こう」とランガを旅に誘った。もともと愛之介は人間社会で必要となったビジネスのため、あるいは王の器探し——今や探す気もなくなっているが——を兼ねランガに留守番をさせ、世界中を飛び回っていた。なので観光で訪れることが可能な国には、ほぼ行き尽くしている。とはいえ、たとえ同じ土地を訪れたとしても、スケートボードをかかえてランガと行く旅は、ひとり旅と違い新鮮で楽しかった。
そうやって旅行にも慣れてきたある日、ランガは沖縄に行きたいと言い出した。母親の故郷である沖縄を一度見てみたいと。
それは妙案だとすぐに同意した。愛之介は沖縄に違法スケートレース場であるSを所有している。運営管理は忠を中心にしたスタッフに任せてあり愛之介が顔を出すことは滅多になかったのだが、久々の沖縄だ。ランガと一緒にSで滑らない手はない。今のランガなら楽しんでくれるだろうと考えた。
沖縄を巡る旅は離島からスタートすることにした。
亜熱帯気候の暑さに辟易しながらも沖縄の観光をランガは楽しんでくれた。グラスボート越しに見える珊瑚礁やカラフルな熱帯魚、悠々と泳ぐウミガメに目を輝かせ、南国特有の鮮やかなハイビスカスやブーゲンビリアにはしゃぐ無邪気な彼のラブリーなこと。見ているこちらの頬も緩みっぱなしだった。
そんな順調かと思えた沖縄観光だったのだが、突然、異変は起きる。
気がついたのは、宮古島にある砂山ビーチから海を眺めていたときだった。ランガは難しい顔をして、しきりに何かを思い出そうとしているような様子を見せた。気になって「どうかしたのかな?」と訊いても「なんでもないよ」と首を振って笑うだけ。それでも繰り返し優しく問いかけると「笑わないで欲しいんだけど……俺、ここ知っている。来たのははじめてなのに知っているんだ。ごめん。変なこと言って」と白い砂浜から続くエメラルドグリーンの海を見つめ眩しそうに目を細めた。
ドキンと心臓が強く鳴り背筋がスーと冷えていく。迂闊だった。この程度のこと、想定して然るべきだったのに。なんという失態。
それはランガの辿ったかもしれない違う人生——その記憶が干渉してきたせいだ。
もし愛之介が介入せず彼の父親が命を落としていたら、ランガは人間としての人生を全うしていた。愛之介は、そんなランガの仮想未来の一部を視て知っている。愛之介が視たランガの本来のルートでの可能性は、カナダを離れ母親の故郷である沖縄で新しい生活を始めていた。
その沖縄で新しい友人やスケート仲間と出会うことになる。おそらく本来のルートでのランガは宮古島に何か特別の思い出をつくっていたのだろう。
そんなあるはずのない記憶がランガを少々混乱させているのだ。
ランガを抱きしめ「それはデジャヴだよ。誰にでも、僕にだってよくあることだから気にしなくていい」と言い聞かせれば、彼は安心したように愛之介の胸の中で頷いた。
ランガに大きな動揺は見られない。大丈夫だ。それでもSは少々刺激が強すぎる。今回、Sにランガを連れていくことは避けたほうが無難だと判断した。幸いサプライズの予定だったのでランガにSのことは話してはいない。今回は諦めることにした。
沖縄旅行もあと那覇を中心に本島を巡るだけとなったが、ランガを同席させられない所用が二件残っていた。旧いスケート友だちに報告することがあり夜会う約束をしている。もう一件はSについて忠と打ち合わせをしておきたかった。こちらについては日中にしかスケジュールが噛み合わなかった。夕方までランガには自由に過ごしてもらうことにする。ごく短い時間だ。那覇市内をぶらつく程度なら問題ないだろう。
そのはずだった。
それなのに、この沖縄でランガは出会ってしまったのだ。そう……赤毛の彼——暦という名の男に。
愛之介はベッドサイドチェストに立てかけてあるスケートボードに目をやった。
それは沖縄でランガが赤毛の男から贈られた自作ボードだった。いや、強引に押しつけられたと言うべきか。
〝このスケボーを乗りこなせるのは、きっとランガだけだ〟
添えられた手紙に書かれていたことは正しい。
それは奇妙なボードでウィールがクルクル自由に回転する。このボードを扱えたスケーターは過去にいなかったということだろう。そんなこと当然ではないか。このスケートボードはランガの滑りの癖に合わせ最適化されたものなのだから。
そのことを愛之介は一瞬で見抜いてしまっていた。
赤毛もランガと同じように知るはずのない記憶に突き動かされるままスケートボードを作ってしまったのだろう。なぜ自分がそんなものを作っているのか理解できず、それでもいつか会えるだろう親友——ランガにこのボードを手渡せる日をただ待ち続けた。
自分の判断が甘かった。片時もランガから離れてはいけなかったのだ。そもそも沖縄に行くととを反対していれば……などと強い後悔が繰り返し胸に押し寄せる。
しかし、どのような対策も、運命を先延ばしにすることしかできないことを愛之介は理解していた。遅かれ早かれの違いはあれど、いずれランガと赤毛は何らかの形で邂逅し、このスケートボードを赤毛はランガに渡そうとし、ランガは受け取ってしまうのだ。
そんなこと認めたくはなかった。しかし誰であっても、たとえ愛之介であっても、その運命を変えることは不可能なのだ。それだけ、本来のルートでのふたりの絆は強い。
沖縄から帰国し屋敷でランガとふたりでのんびりと過ごすことにした。ランガも沖縄から離れれば落ち着くだろうと己に言い聞かせて。しかしそんな希望的観測はことごとく打ち砕かれた。
ランガは混乱し思い詰め、ときには錯乱して——
「暦、暦はどこにいったんだ? さっきまでそこにいたのに……」
見つからない親友を探して屋敷から外へ飛び出そうとすることが度々あった。
仕方なく屋敷に強力な結界を張った。ランガが勝手に外へ出られないように。いつかランガの精神状態が安定する日まで。
「ランガくん、落ち着いて。ここには君と僕しかいないんだよ」
涙で潤んだ瞳に自分の顔が映り込んでいる。
「あ……愛抱夢? えっと、愛抱夢はどこかに行っちゃったりしないよね」
「大丈夫だよ。僕はいつでも君と共にある。君のそばからいなくなったりしない。だから……お願いだから苦しまないで。僕がついているから……」
「よかった……」
望まれるまま毎晩でも何度でもランガを抱き愛を注いだ。そうしてランガは一時的に落ち着きを取り戻してくれるものの、時間が過ぎればまた混乱して情緒がズタズタになる——の繰り返しでその周期も次第に短くなっていった。
このままだとランガは自死に向かう。
心臓を交換したふたりは相手の死が自分の死、自分の死が相手の死となっている。そのことがランガをかろうじて生に押しとどめていたのだ。しかし、それもそろそろ限界だ。
ランガが壊れていくところをこれ以上見ていられない。
愛之介は覚悟を決めた。
「ランガくん、君に魔法をかけるよ」
「魔法?」
ランガを引き寄せ、首筋に牙を押し当てた。
「えっ……?」
崩れ落ちるからだを腕の中に抱きしめた。
「おやすみ。ランガくん。僕が介入しなければ辿っただろう本来のルートに、君の意識を飛ばしたよ。良い夢を……」
苦渋の決断だった。
眠りについたランガが、いつ目覚めてくれるのかはわからない。それは明日かもしれないし、一年後、いや十年後二十年後だったとしても不思議ない。それどころか最期まで目覚めない可能性すらあるのだ。
ランガが目を覚ますまでこの屋敷から離れることはできない。いつ目が覚めるのか予想がつかないのなら、常に彼を自分の目の届くところに置いておくしかないだろう。いっときも彼のそばから離れはしない。幸い今の時代はインターネットなるものが普及して在宅でもビジネスはこなせる。有能な秘書が世界中を飛び回ってくれているのだから今は任せてしまうことにした。人類の科学技術の進歩は素晴らしい。そこは感謝しよう。
冴え冴えとした月の光がベッドを照らしランガの寝顔に深い陰影をつくる。外気を入れようと窓にわずかな隙間をつくれば、冷たい夜気にもう秋は終わりなのだと知った。
沖縄から屋敷に戻ってきたのは五月だった。もう半年も前のことだ。さらにランガが深い眠りに入ってから既に四ヶ月は経っているのか。その間、愛之介は屋敷から一歩も外には出ず、淡々と毎日同じルーティンを繰り返していた。
いつランガが目を覚ましても大丈夫なように、彼のそばから離れることはできない。ひたすらランガの帰りを待つだけの日々が苦しくないといえば嘘になる。それでも——
「信じているよ。イヴは必ずアダムのもとへと帰ってくるってね」
ランガの耳元で囁く言葉は、自分自身に言い聞かせるものでもある。
静かに眠るランガは、まるで眠り姫のように美しい。おやすみのキスを唇に落としてみるもののその反応のなさに苦笑する。
「君は僕のキスくらいでは起きてくれないんだね。おやすみランガくん」
柔らかな光がうっすらと瞼を透かした。わずかに目を開け首を捻ればカーテンの縁が明るい。
ああ、またいつもの朝か。隣で静かに眠るランガを確認するが、相変わらず目は閉じたままだ。起きる気配はない。
やれやれ。また変わらぬ日常がはじまるのだ。
上半身を起こし伸びをしながら視線を落とした。
君はあちら側で楽しくやっていているのか。もうこちらに戻ってくる気はないのかもしれないね——などと、気がつけば悪い想像ばかりしている。
こんな気鬱な毎日を繰り返していたらランガが目覚める前に自分が壊れてしまう——それだけは避けたい。
そうだ。たまには気分転換でもしてみようかと思いついた。
「ランガくん、今日は何を着たいかな? 久しぶりにドレスでも着てみようか。それともセクシーなランジェリーで僕を悦ばせてくれるかな?」
そのときランガの瞼がピクピクと微かに動いた。
「ランガくん?」
思わずがばっと覆い被さるようにして顔を近づけ目を凝らした。
彼の瞼が少しずつ持ち上がっていき焦点の合わない青い双眸が覗く。何度か瞬きを繰り返し唇が震え「あ……だむ……」と掠れた声で、けれど、はっきりと名を呼ばれた。
目を細め無言で彼の頭を撫でた。何かを言おうとすれば泣き出してしまいそうだった。流石にそれは、プライドが許さない。
ランガは気怠げに腕を持ち上げ、愛之介の頬を指で触れた。
「愛抱夢。会いたかった……」
頬にある彼の指をそっと握り目を閉じた。ああ。帰ってきたのだ。ランガが自分のもとへと。
「おかえり……」
今は、これを言うのが精一杯。
「ただいま」
桜色の唇がふわりと微笑んだ。
庭にウィールの振動音が響いていた。この音を聞くのは随分と久しぶりで耳に心地よい。
ランガは少しずつペースを取り戻しているようだった。まだリハビリだからね、と遠出は避け庭で一緒に滑ったり、せいぜい近場に出かけたりする程度で我慢してもらっている。
ふわりと飛び上がりボウルの外へ軽やかに着地したランガは、愛之介と向かい合った。
「あのさ。あっちは楽しかったんだ。俺、暦と出会って、暦だけじゃない——実也やシャドウやジョーやチェリーたちたくさんのスケート仲間と滑った。父さんはいなかったけど母さんはいてくれたし。ほんと楽しかった……」
「ふむ。それなら、どうして帰ってきたのかな?」
ランガはムッと唇を尖らせた。
「そんな言いかた。愛抱夢は俺が帰ってこなくてもよかったの?」
「ふふっ……冗談だよ。帰ってきてくれて嬉しいに決まっているじゃないか」
嬉しいなどという次元ではない。ただ待つことしかできなかったあの日々は、ひたすら辛かった。寂しくて苦しくて。それでもランガの肉体だけは手もとにある。そのことだけを挫けそうになる心の支えにしていた。聞こえていないことを承知で毎日、話しかけ、愛情を込め世話をする。いつ戻ってきてもいいように肉体のコンディションは最善であるよう尽くした。
毎日ランガを着飾らせて、側から見れば人形遊びにしか見えないことをしていたのは黙っていよう。
「楽しくSで滑っていてさ。でも俺、Sって誰がつくったレース場なのかって気にしたこともなかったんだ。そうしたらチェリーが教えてくれた。ここは愛抱夢という人が作った施設だと。でも愛抱夢はSから手を引き、今は別の人が運営しているって。愛抱夢って名前を聞いたときものすごい衝撃を受けたんだ……それで、そのときはじめて思い出したっていうのかな。今までなんで忘れていたんだろうと胸がざわざわした」
ランガは愛之介の二の腕を両手で掴んで迫ってきた。
至近距離に顔を近づけ彼は続けた。
「Sは最高に楽しいんだ。楽しいけど……ここに愛抱夢はいない。どこにもいないんだ。そう気づいたら、あなたに会いたくて。どうしようもなく会いたくなった」
ランガの意識を飛ばすとき、ひとつの暗示を彼に与えていた。ランガの中に〝愛抱夢に会いたい〟という感情が蘇った瞬間、こちらに意識が戻されるようにと。もしかして最後までそんなこと思ってくれない可能性もあった。それでも、それに賭けるしかなかった。
「それで帰ってきてくれたんだね」
ランガはうなずき青く透きとおった空を仰いだ。
「ねえ、Sは沖縄に今でもちゃんとあるんだろう?」
「もちろん、あるさ」
「まだ、愛抱夢がやってる?」
「ああ。滅多に顔は出せないが、こちらの世界では僕の所有になっている」
「俺、また沖縄に行ってSで滑りたい。暦と……みんなと滑りたいな」
「え?」と、ランガの顔を凝視する。
「心配しないで。大丈夫だよ。俺、わかったから。もともと暦か愛抱夢かどちらか一方としか一緒にいられなかったんだって。俺は最初に——暦と知り合う前にあなたを選んだんだよ。だから、もう迷わない。俺は愛抱夢をひとりぼっちにしない。もう、あなたに——あんな泣きそうな顔なんてさせないから」
ランガは晴れやかに微笑むと、ランプに飛び込み滑りだした。
泣きそうな顔か。まいったな。うまく隠せていたつもりだったのだが。そうか。そんなふうにランガの目には映っていたのか。
それにしても、Sに参加したいとは……それなら急いだほうがいいだろう。赤毛は人間として年齢を重ねていく。ランガの変わらない外見を不審がられないのは、あと何年もないのだから。
了